Hail Hail
2007年1月3日(火) その1
8時起床。
さすがに二日酔い。起きても30分ほどぼーっとして朝食。 頭が回らず英語が口から出てこない。
さすがに昨日はほとんど食べてないので、朝食は完食。
部屋に戻りシャワーを浴び、歯磨き、髭剃りを終えた頃には、9時をとうにまわっていた。
10時前にチェックアウト。
ゆっくり歩いてクイーンストリート駅へ。
出発案内を見ると10時10分発のインヴァネス行きがある。急いで行ってみるとまだ時間になっていないのに、なんと発車してしまう!!
まじかよー。 とがっかりしかけたが、なんとプラットフォームを間違えていてまだ発車していなかった。
焦りつつもなんとか乗車。
車内は結構混んでいるが、ここはブリットレーパスのファーストクラスがモノを言う、車両先頭部にある自動ドアで仕切られたファーストクラスは空いている。反対側のボックスにスーツケースをいくつも持った親子のみ。
列車は定時出発、車内では景色を見ながらもここぞとばかりに日記を書いている。
外はスコットランドらしい曇り空、かなり寒そうだ。
日記を書いているとボックス席に座っている親子の父親の方が、いきなり話しかけてきた。
ファーストクラスに乗っているので品のある感じだったが、何度かこっちをチラチラ見ているようでもあった。
何を話しかけられたかというと。。。。
「昨日のゲームは楽しかったかい?」
(* ゚Д゚)??? ナンデシッテルノ?
・・・YES
と答えたところ、なんと昨日のキルマーノック戦、彼ら二人は、
同じスタンドで自分の後列で試合を見ていたんだって!!!
しかも、スタンドでバナーを貼ってスタッフから注意された ことの顛末も一部始終見ていたそうだ。(^◇^;)
なんだ、バナーは前に見せてると思ったら見ていたのは後ろだったのね。。。
せっかくバナーをスタンドに掲げたのに、スタッフに注意され外させられたのは、「自分たちもがっかりしたし周りのファンもがっかりしてたよ」だって。。・°°・(>_<)・°°・。嬉し泣き
全く思ってもみない偶然の出会いに面食らいながらも、しかも自分のしたことを後ろで応援してくれてたなんてまさにセルティックファンの素晴らしさにしびれっぱなしである。
昨日のフラッグをよかったら見せてくれないかと言うので、バックパックから取り出し広げて見せてあげると、自分たちのカメラで写真を撮っている。
すっかり嬉しい出会いに有頂天になっていたので、自分の荷物から、グッズの鉢巻をお礼にあげるととても喜んでくれた。
そんなことがひとしきりあった後、それぞれの時間を過ごす。
再び日記を書いたり車窓の動画や写真を撮ったりして過ごす。
グラスゴー、インヴァネス間はUKで唯一と言っていい山間地帯を通り、遠くの山(UK最高峰のヴェンネビス?)の頂には雪も見える。他には湿地や森林地帯なんかもあり、変化に富んでいる。
途中で路線は単線となり、反対方面から来る列車とのすれ違いの駅を過ぎると蒸気機関車とウィスキーで有名なアヴィモア付近にまた複線に戻る。
インヴァネス到着が近づくとまた親父さんの方に話しかけられる。ちなみに親父さんの方はデレク、息子はケヴィンで、普段はインヴァネスに住んでいるのだが、年末年始はデレクの地元のグラスゴーに帰省している。息子のケヴィンが次の日から仕事なのでUターンの途中だった。
インヴァネスには友達に会いに行くのかと聞かれたが、うまく答えられない。まさか、「日帰り往復で乗り鉄」してるとはなかなか説明しづらい。
もごもごしながら、まだ宿は決めてないんだけど、というと、デレクはインヴァネスのパブの場所とかInfoの場所を事細かに教えてくれる。本当ならウチに泊まっていって欲しいんだが、ケヴィンが明日4時おきだからと、そんな嬉しいことまで言ってくれ、感動。
さらに明日帰国なのでロンドンに戻らないといけないんだというと、インヴァネスからロンドンキングスクロスへ直通列車が1日1本走っているという。8時発の列車に乗ればその日の16時30にキングスクロスに到着するらしい。
これに乗ればなんとか飛行機には間に合う。
列車は13時45分にインヴァネス到着。アバディーンの方が北にあるが、スコットランドの果てに近いところに来た感じがする。
デレクとケヴィンはいくつもスーツケースを持っているのにInfoまで一緒に行ってくれるという。さらに何かあったらここに連絡してくれと電話番号を紙に書いて渡してくれる。ナンデコココマデシンセツナノ???
嬉しいのはもちろんなのだが、感動を通り越えて戸惑ってしまうぐらい。
Infoは駅から約5分の距離だが、そこまで3人で一緒に行ってくれて2人とお別れ。短い時間だったが感謝してもし尽くせないぐらいのホスピタリティを受けた。
「Thank you very much for your help」とお礼を言うと「No Problem」といってタクシーのトランクに荷物を詰め込み握手して見送った。
なんだろー、グラスゴーに来てからのこの2日間の出来事は。
こんなことが起こるのはセルティックだからなのだろうか、まさに出会いを「引き寄せた」というかこの出会いを実現するための演出というか、偶然とはいえこんなに素晴らしくて嬉しい出会いは、ロンドンでのこの出会い その2、 その3 に匹敵するぐらいのものだった。
彼らを見送った後しばらくひとりごちながらそんなことを考えたり考えなかったりした。
その2へ続く。
Pingback: 傷心を癒す再会と新たな出会い(UK6 vol.12) | セルティック ライフ〜Celtic Life in Japan