Hail Hail

 

2016年3月11日(金) その4

 

試合後、スタジアムにあるサンパウリのファンが運営するバー、ファンレイデンを後にして、一度ホテルに歩いて戻る。

今回は本当にホテルのロケーションをスタジアム近くにして正解だった。

これが中央駅近くだったら、不便だし夜遅くまでいられないし、あまり思い出を作れずに旅行を終えることになってたかもしれない。

ホテルに戻る途中で、昨日行ったケバブ屋さんでケバブを買い、部屋へ戻る。

部屋に戻り、日本からお土産に持ってきた焼酎を手に取り再び出発。

今回は、ドイツ出発前に何人かから連絡をもらっている。FB上で友達になっているだけの人もいれば、以前にあったことがある人との再会の約束まで。
試合前に会ったノエルのように友達の友達つながりで会うというのは初めてで嬉しいサプライズだったけど。

その中で昨年のラスベガスで行われたNAFCSC(北米セルティックサポーターズクラブ協会)主催のコンベンションでとてもよくしてくれた、マークとサンドラの夫婦がロンドン、トゥーティングからやってくるというので、前回お世話になったお礼として日本から焼酎を持参してきた。

その時の様子はこちら

ただ、この日の夜にハンブルグに来ることは連絡を取り合っていたが、何時に到着してどこで会えるかは全く決まっていないので、運頼みの状況であった。
(何度かやりとりしていたが、夕方以降返事がこなくなっていた。)

頼りはやはりセルティックファンが集まっている店に来るだろうと、先ほどチェックした時に知った、「シェビーン バー」に行ってみる。

シェビーンバーは、スタジアムの目の前を通るブタペスター通りから一本裏通りに入ったところにあるのだが、地図を見ながら歩くもなかなか見つけられない。

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シェビーンバーのカウンター、セルティックのスカーフが飾ってある。

ジョリーロジャー近くまで行ったり、他のバーをチェックしたけどそれらしき名前のバーが見つからず30分以上ウロウロするが、ようやく満員のシェビーンバーを見つけた。

中に入ってみると店内は明かりが少なくかなり暗め、ファンでごった返しているが、スコティッシュ、アイリッシュのセルティックファンはほとんど見かけない。ドイツ人のサンパウリファンがセルティックのスカーフをしているのはちらほら見かけるが。

先ほど会ったアンソニーやノエルなども見つからず、とりあえず、ビールを頼んであたりをうろつき探してみるが、それらしき人は見つからない。

さらには、先ほどチェックしていたグラスゴーからバスで来ているファンも見当たらないので、なかなか孤独感を感じながら店内で過ごす。
店の出入りは多く、近所のバーをはしごをしているファンが出たり入ったりしているが、ほとんどがサンパウリファンで、これは初のUK旅行の時のように(あの時は英語だったけど)全くドイツ語ができないので、なかなかドイツ人とコミュニケーションが取れない、というちっとも楽しくない状況に陥っていた。

逆に話しかけられるわけでもないしね。( ;´Д`)

うーん、このままいても楽しくないし、時間はもう10時を過ぎてるし、昼間の歩き疲れで結構ヘトヘトだし、何よりビールが冷たいし最近はあまり飲まないラガー系なので、ちょっとうんざりして店を出ることに。

まあ、たとえ今日会えなくても明日は必ず会えるだろうし、明日がパーティの本番だからと、今日はもう帰って寝ようと、とぼとぼホテルへ向かって歩いて行った。

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これは後日撮ったもの。入り口にセルティックのバナーが。

この時、なんとなく距離感と方向はつかめているので、初めて通る道を歩いたのだが、その途中に、1軒のバーを発見する。その名もMillerntor Kniepe(ミラントア クニーペ?)

そのバーは、なんと店の窓に「セルティックのバナー」(フラッグ)を掲げているのであった。
気持ちは既にホテルに向かっていたので、一瞬気が引けて明日にしようかとも思ったが、ちょっと店の中を覗くだけ覗いてみようと入ってみる。
と、

いた!ヽ(゚∀゚)ノ

といっても本人ではなくスコティッシュ、アイリッシュのセルティックファンが大勢。

やっと見つけたぁ〜と思って中に入るといきなり話しかけられる。

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カウンターの上にはFxxx the Rangersのスカーフもヽ(゚∀゚)ノ

FBでも連絡を取り合っていてハンブルグで会おうと言っていたルークというセルティックファン。

この店は店員はドイツ人だけど、完全なセルティックパブとして営業している店だそうで、店員もセルティックファンなんだって。
初めて知ったけどセルティックファンがハンブルグに来る際には必ず訪れる有名な店のようだ。

店内はバーカウンター内も含めてバナーやらスカーフ、写真やらが飾られている。典型的なセルティックパブの様相を呈している。

ルークとしばらく話していると色々一緒に来た仲間を紹介される。その中で、一人ちょっと失礼な表現だが、顔が”一瞬ちょっとびっくりするぐらい”変形している人がいた。

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ここはグラスゴーではなくハンブルグです。彼と一緒に話をしながら飲む。

彼は耳が聞こえず喋れないらしいのだが、彼もセルティックファンで仲間と一緒に来ているとのこと。ジェスチャーだけで会話していた。
すごいなー、仲間のヘルプが大きのだと思うけど彼自身もアクティブだなー。

しばらくするとルークがチャントを歌い出す、それに呼応して周りも歌い出し店内が盛り上がってくる。何曲かの後、知らない曲とかを歌い出したので店の奥はどうなってるんだろうと覗きに行くと、奥はラウンジになっている。

そこで、奥で座っていた見知らぬメガネをかけたおっさんから急に声をかけられ呼び止められる!

彼はなんと会うために探していたマークの兄弟でグレンという。

マークから自分のことを話を聞いていてすぐにわかったそうだ。彼と奥さんのサンドラは今ハンブルグに向かっていてこの店で合流する予定にしているから、ここで待っていればいい、とおしえてくれた。

なんと、偶然にも待ち合わせ場所にたどり着いてしまった。

隣に座らせてもらい、他の仲間に紹介され挨拶しながら一緒に飲むことに。

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店の奥のラウンジもセルティックファンがたくさん!

時間は11時を過ぎ、もう直ぐ日付も変わろうかというところだったが、せっかくなので彼らが来るまで
待つことにする。
12時過ぎた頃にようやくマークとサンドラが到着。

他の仲間に挨拶しながらもラウンジの入り口のところで見つけてくれて二人と再会を喜ぶ。
お土産の焼酎を渡したら「オーーー、サケー!」(英語で日本酒はサケ)と言って喜んでくれた。

どうやら到着が遅くなった理由はロンドンでの飛行機が出発を1時間半も!遅らしたかららしい。

その後は、真夜中の大宴会で深夜1時にもかかわらず、チャントの大合唱。特に「Celtic Symphony」「You are my Larsson」がなぜかみんなのツボで、何度も歌われるので一緒になって盛り上がる。

ようやくドイツに来てホッとした感じ。周りは初めて会うセルティックファンばかりなのだけど、やはり共通の言語や話題、歌があると連帯感を感じやすいものなんだと実感する。

たださすがに2時近くになったのでまだまだ宴は続きそうだったが、ちょいちょい高齢のファンは帰りだしたので、明日もあることなのでホテルに戻ることにする。
ホテル到着後すぐに就寝。