Hail Hail
2016年12月31日(土) その2
チケットのターンスタイルは、入り口から一番近くの57-60、大行列の中をじわじわ進み、セキュリティスタッフに中身をチェックされないようバッグは手で持って隠しながら進んで行く。
さすがに今回は無事ターンスタイルも抜けられ(相変わらず人的にチケットチェック、半券もぎりのオールドスクールだった)セキュリティスタッフにバッグをチェックされることもなかった。
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席は今回アッパーの2列目。フラッグを掲げようかと思ったが28日の試合で紐をなくしてしまい、テープを持参したんだけどうまく貼れるかどうか自信なく、なんとなく躊躇してしまった。
貼っておけばテレビにも必ず映る絶好の位置だっただけに残念。
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この頃からなんとなく、あれおかしいなと思ったが、雰囲気に気圧されているだけなのだとこの時は思っていた。
なんか言葉にしづらいけど、現実感がない感じ、5年ぶりのオールドファーム、8年ぶりのアイブロックスだからなのかな。
せっかくのオールドファームでこの日のために来たのに、高揚感が起こらないのはどうしてだろう。あまりにも撮影だ、フラッグだ、ヘルメットだ、で試合に気が回ってない感じがしている。
さらには今まで生観戦4戦4連勝(うちユースカップ含む)で、来たからには連勝を続けたい過剰な期待感からか、なんか変なプレッシャーを自分にかけている感じがしている。
戦前では当然セルティック有利なんだけど、レンジャーズも1点取る能力はあるので、均衡した1-0の試合になるとわからないなー、と不安な想像もぐるぐる頭の中を回っている。
だからなのか、他に理由があるのかふわふわ落ち着かない感じが続いている。
ピッチでは両チームの練習が終わり、いよいよ試合開始。
試合開始直前に前の列が数席空いていたが、誰が来るのかと思ったら、なんと怪我でリハビリ中のDFキーラン・ティアニー、さらにはこの日はベンチ外のMFリアム・ヘンダーソン、ライアン・クリスティの若手3人が観戦に来ていてびっくり!
場所がゴール裏ほぼ中央だからか、両サイドのレンジャーズファンの罵声も前回ほど気にならない、もっと近くでやりあいたいところなんだけど。
セルティック側は選手入場時には特にコレオ等は用意していない。レンジャーズ側は青、赤、白の模様で埋め尽くしている。
試合開始前に1971年1月2日にあったアイブロックスの悲劇を追悼して1分間の黙祷が捧げられた。(一人のセルティックファンが大声を出したがその他は黙祷を捧げた)
その後、ハドルを組んで、いよいよ試合開始。しかし、その予兆は早くも現実のものとなったのだった。
前半から両チームともオープンな展開が続く、中盤でガチガチやりあうわけでもなく多少セルティックが引き気味なせいか。
レンジャーズで要注意だった左サイドのマカーイと右サイドのタバディアが積極的に攻め上がりチャンスを作る。
ルスティグとマカーイ、エミリオとタバディア、どちらもレンジャーズ側の方が分がある展開。
早くも左サイドからレンジャーズはシュートまで持ち込む。
均衡が破れたのは早くも12分、パスミスからのボールを繋がれ、エミリオの裏にスルーパス、これをタバディアが中へ折り返し、詰めていたケニー・ミラーが押し込んでなんとレンジャーズが先制!、今まで聞いたことのない歓声がスタジアム中をこだまする。
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サイドの突破は要注意だっただけに予想通りの展開に言葉が出ない。
さらに20分、30分とクロスからいいボールがゴール前に供給され、冷や汗をかく。
この勢いはまずいよなー、このまま前半0-1かもしくは0-2にでもされたら後半追いつくチャンスは厳しくなるかなー、なんとか前半のうちに追いついてもらいたいと願っていたところに、セルティックカウンターの大チャンス、ロングボール一発でシンクレアがディフェンスラインの裏に抜け出すが、なんとトラップミス!
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それでもボールをキープし、ディフェンスを前にしながらもフェイントで空いた一瞬の隙間にシュート!ボールはキーパーのとどかなところへ転がり、枠内へ!やった同点だ!と思ったところなんポストに当たってクリアされる!!!
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みんな頭を抱えてがっくり!(´Д` )
しかし、そこで得たコーナーキック、シンクレアの蹴ったボールはファーサイドへ流れフリーで受けたデンベレの元に、ワントラップして左足でシュート!これがゴール左隅に決まり同点!!!!!
遠目で見ててもわかる同点ゴールで、スタンド大爆発!!!
地響きが起こるほどの大ジャンプでみんな飛び上がり拳を振り上げ絶叫する。
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レンジャーズ戦でのゴールほど嬉しいものはこの世にない、と言わんばかりの喜びの爆発で他のスタンドにいるレンジャーズファンを沈黙させた。
前半の流れが完全にレンジャーズに行きかけたところでの同点ゴールは非常に大きい。前半を1-1で終えることの重要さはセルティックファンの誰もが感じていたところ。
これでセルティックの攻撃に流動性が出て、いい形でのシュートまで持っていくシーンが増える。しかし、前半はこのまま1-1で終了。
ハーフタイム中にタイミングを見計らってキーランに声をかけて写真を撮ってもらう。若くて肌ピッチピチだしなんと顔が超ちいさい。
ヘンダーソンやクリスティ、さらには、去年のユースカップでもあったオコンネルもスタンドにいた。それぞれ写真を撮ってもらうかとも思ったが、キーランだけにしておいた。
さすがにスタジアム内は電波がかなり混雑していて、FBライブをやろうにも回線が繋がらない。ずーっと接続中になってる。前半からそう。ちょっと無理っぽい。
前半の途中から雨が降り出してハーフタイム中も降っている。スタンドにいると全然気づかないけど、結構な降りのようだ。
しかし、これで後半に期待が持てる。レンジャーズは、前半にジョーガーナーが負傷退場でワグホーンを出している、後は今シーズン加入したドゥドゥーだが、両サイドの動きさえ封じられれば怖くはない。
後半は、やはり息を吹き返したセルティックのペース、序盤からフリーキックやオープンプレイでチャンスを次々と作る。
自分サイドに向けてセルティックが攻撃してくるので間近で見れて非常に見応えがある。
特に左サイドのシンクレアからの攻撃に目をみはるものがあり、フォレスト、デンベレ、アームストロング、マクレガーと絡んでいい形を次々と作っていく。
デンベレのノーマークシュートからぶりには頭を抱えたけど。。
さらにデンベレがポストに当てるシュート、こぼれたところをシンクレアが押し込むがサイドネットなど、2,3点入ってもおかしくない展開が続く。
67分にはお約束のスマホライト点灯で、アイブロックスでも「Champions67」の大合唱。
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そして69分に待望の決勝点。後半代わって入ったロバーツからスルスルと縦へ抜け出したアームストロングへ絶妙のスルーパス、ダイレクトで中へ折り返したボールは、ケニー・ミラーの先制点と全く同じ形で今度はシンクレアが押し込んだ!!!
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目の前のゴールでセルティックファンは狂喜乱舞、♪───O(≧∇≦)O────♪
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しかし、嬉しくて仕方ない感じもあるがやっとゴールをこじ開けた安堵感の方が強いかも。
この後は、ケニー・ミラーにあわや同点ゴールかというポストを叩かれたシュートを打たれたが、ほぼほぼセルティックファンのお祭り騒ぎ状態が続く。
シンクレアのチャントは繰り返し歌われ、スタンド全体でのハドルが行われる。
さらには勝利を確信してか「You are not Rangers any more」の大合唱、その後もセルティックは攻め立てアームストロング、シンクレアのシュートがゴールを襲うも追加点は奪えない。
アディショナルタイムはなんと4分!という長さだが(後半そんなに試合は止まってない)早くホイッスルが鳴ってほしい反面、この試合が終わってしまう悲しさもあり微妙な心境。
やっぱり、もっと長く見ていたい、もっとこの雰囲気、セルティックの素晴らしいプレイを楽しみたいと思うと、もう30分ぐらいやってほしくなるが、勝ち点3を確保するためには、早くホイッスル吹いてーとも思う。
セルティックがコーナーで時間稼ぎを繰り返し、そしてついに試合終了。(^o^)/
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これでなんとオールドファーム5試合観戦して5連勝、さらには敵地アイブロックスでも2連勝と、ラッキーチャームぶりをまたしても発揮してしまった。
終わってみれば実力差通り、リーグでの勝ち点差(これで19)通りの結果だったが、不安要素も多かったし、アウェーだけに多少の拮抗も見られた。
試合観戦の雰囲気が少しでも伝えられるかもしれない動画を編集しました。(繋げただけだけど)
試合後にキーランを見つけたロウワー(1階席)にいるセルティックファンが、キーランのチャントを歌っていてキーランもそれに応えていた。
傍目で見ていただけだったが、2得点目のシンクレアのゴールが決まった時、キーランも大興奮していたのがちょこっと見えた。
やっぱり、彼の素はガチのセルティックファンで、選手を離れると一人の熱狂的なセルティックファンの若者と何ら変わりがなかった。
その3へ続く