Hail Hail
2016年12月27日(火) その2
クルー行きは各駅停車、それでも30〜40分もあればクルーについてリバプールには遅くとも4時前には着けるだろう、とのんびり構えていたのだが、まずこの各駅停車がマンチェスター出発後10分ほど線路上で停車、さらに各駅停車なので、クルーまで1時間もかかって到着!(この時点で3時)
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さらに、この日のミッドランドは大規模なエンジニアリングということでバーミンガム方面からの列車が大幅遅延!リバプール行きが待てど暮らせど到着しない!!!
なんとクルー駅でさらに1時間待ち!(; ̄ェ ̄)
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リバプール行きに乗れたのがなんと15時50分という有様。そしてリバプール到着は16時20分とすでに試合開始50分前!
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マンチェスターからリバプールまで何をどうやったら2時間半もかかるんだ!
バスでも多く見積もって1時間30分あれば全然着くのに、さらに1時間なんて、列車内でルートを確認して大きな間違いに気づく。
マンチェスターからクルー、リバプール行きは大きすぎる回り道だった。全然隣の町のウィガンやプレストン経由で行っていれば1時間もあれば着いたはず。
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何をトチ狂ったかクルー経由にしたんだろう。。。。
リバプールライムストリート駅に着いた頃にはすでに辺りは暗くなっていた。
クルーにいる時点でそうだが、完全に気持ちの余裕をなくしている。
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この時点で諦めてグラスゴーに戻る、という手も使いたかったが、事前予約しているため、リバプールに泊まらないといけない。どうにもこうにも八方塞がりの中、重い荷物を持って坂を登りホテルを探すが、どうにも道が違う。
これまた、駅からほぼ一直線なのに、行く道を間違え大迂回していることに気づく。上り坂を10分以上、重い荷物を転がしながら上がったので汗びっしょり。
さらに道を間違え倍近い距離を歩いてへとへと。ここ数ヶ月間ほとんど運動していなかったので、足が疲労で上がらない。
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15分以上かかってようやくホテルのある通りに出るが今度はホテル自体が見つからない。安宿に良くある看板が出てないパターンのようだ。
グーグルマップがなければ通り過ぎて見つけることができなかっただろう。10年前だったら無理だったが、今はおかげで場所の特定がしやすい。いい時代になったもんだ。
なんど通ってもそれらしき看板が見当たらず、なんと、道に面しているのはドアのみでVacant,No Vacancy の札もないぐらいのホテル。
ドアを開けようと思ったら中から宿泊客が出てきたので、入れ替わりで中に入る、通路を進んだ先に事務所があり中にいるおばちゃんにチェックインを伝える。
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金額は35ポンド。まあ安宿の平均的なレベル、トイレ風呂は共同。
階段をヒイコラ荷物を持って上がり、3階の部屋へ。ベッドは2台だが1台は通りに面した窓際になるので、ドア側のベッドを使用しようと思うが、もうすでに、17時5分前、急いで荷物を置いて外にでる。
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もうここから一度駅に戻るなんてしてたら全く間に合わないのでタクシーを捕まえアンフィールドへ急いでもらう。この時点でチケット確保できず、試合開始直前ということで、完全ダフ屋勝負、というかこのとくすでに「リバプール特有のあれ」の存在が頭から抜け落ちていた。
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タクシーは事情を察してかかなりのスピードで飛ばしてくれ、10分弱でアンフィールドに到着。ありがたいことに裏道使ってアンフィールドロードからではなく、アンフィールドの正面に出るように、The Parkの脇の道に出てくれた。
£7を渡してお釣りはいいと言って飛び降りる。
ATMへ行ってお金をおろす。あまりにもたくさんのお金を持ってると、と思い、小分けにして分散所持する。
早速チケットオフィスへ、何人も並んでいるが、オンライン分のコレクションでもちろん当日券はなし。
数分ウロウロするが、チケットを探しているファンもたくさんいる。
ここまでは想定内。
それにしても時間が足りなさすぎる、と思っていたらスタジアムからYou’ll Never Walk Aloneが聞こえて来る。
ここで完全に焦ってしまった。どっちでもよかったんだけど、せっかくここまで来たんだからなんとしてもスタジアムに入りたくなってしまった。
チケットオフィス周りだと競争率が激しそうなので一旦外に出てみると、明らかに怪しそうなダフ屋に声をかけられる。
Come Comeと言われながら、一緒に歩いていくと歩きながら値段を言われる。
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200,150,120、すべてNoというといくらならいいんだ、とウロウロしながら(させられながら)60と答えると、100までさがるが、なかなかそこから下げてこない。
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キックオフにもなってるので、こちらも強気に60以外は頑として聞き入れないと、80までは下がってきたが、60にはなかなか首を縦に振らない。
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それにしても、何かいろいろわけわからないスカウス訛りを喋ってるので、怪しさ全開、でもここまでは全く疑いを持たなかった。
強気で粘ってると、60でいいから金よこせみたいな感じになったので、あろうことかチケットを確認せずに先に金を渡してしまう!
ひったくられた感じでお金を奪われチケットをよこしてきた。
受け取ったと同時にあっという間にいなくなり、通りに一人残される。
とりあえず、チケットを得られたので、メインスタンドだと言われたため急いでメインスタンドへ歩いていく。なんとターンスタイルはアンフィールドロードの反対側で、かなり遠い。(なんでメインスタンドのチケットなのかが後でわかるのだけど)
新しくなったメインスタンドを横目に見ながら急いで行ってチケットに書かれているターンスタイルへ。
チケットで場所を確認しているが、チケットのデザインが今までとどうも違う。
まさか、この時点まで「あれ」をつかまされてるとは思っていなかった。
が、やはりここで確信へと変わる。
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スタジアムのスタッフにチケットを渡すと、「これはどこで手にれた?」と聞いてくるので、もちろん「友人から」と答える。(ここでダフ屋と素直に答えてはいけない)、チケットに何か気づいたらしく、チケットをよこせと言われて渡すと、それを持ってゲートへ行き、バーコードリーダーに通してみる。(そうだよなー、アンフィールドだもん、もうすでバーコード管理だよな)、
当然!無反応。。。。
あー、やっぱりやられたわ。というか、やっちまったわ。
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偽チケットをつかまされた!!!(; ̄ェ ̄)
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15年前からその存在は知っていたもののこれだけセキュリティ、チケット管理が厳しくなっている中でも、未だに存在していた「偽チケット」とそれを平然と売るリバプールのダフ屋。
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2016年にもなって、騙されるとは。
再度、どこで入手したと聞かれるも、下手すると自分にも害が及ぶ可能性もあるし、正直に言ったところで彼らが何かしてくれるわけではないので、あくまでも「友人からネットで手に入れた」ということにして、そこらへんのダフ屋から手に入れたとは言わなかった。
別のセキュリティスタッフに呼ばれ同じことを聞かれるが、同じことを答える、あーせめて偽チケットの写真を撮っておくべきだったが、没収されてしまった。
別のセキュリティスタッフからはいくらで買ったんだ。と聞かれたので、「60」というとお前はまだラッキーだ、200とか300(もちろんポンド)で買ってるやつもいるんだから。
と慰めにもならないフォローを言われる。
「200,どころか100だって払わねえよ!」( *`ω´)←心の声
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当たり前だけど、あーでも、やっちまった。
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ある程度覚悟はしていたけど、まさか本当にあるとは。
さらにそれを自分が引っかかるとは。もちろんチケットを見た時点で本物にはどうしても見えないんだけど、何もないよりはマシでもしかしたらなんとかできる裏技があるかも、と淡い期待をかけて臨んだが、没収されて終わりだった。
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いや。これぞリバプールに行った甲斐があったというもんだ!だって、ブログに格好のネタが提供できたんだから!!!
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まあ、60ポンドはちょっとショックだったんだけどね、ネタの提供として考えたらこのぐらいのお金を払ってもまあそこまで痛くはないかな。200どころか100すらも1試合に払う気はないのは、前提としてあるので、そこまで被害を被ることはもともとないし。
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それよりもリバプールで偽チケットつかまされました!という方が、ウケがいいし、今後ずーっと使えるネタになると思えば、安いもんだ。リバプールに行かないと経験できないことでもあるしね。
と、早速、FBに事の顛末を書き込み、投稿。
早速、
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「スカウサーはクソだ!」(同じアイリッシュでもグラスゴーとリバプールと気質が違うので中には嫌ってる人も多い
)
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「残念だったな」等々のフォローコメントをもらう。
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こういうハプニングがあった方が、いい反応をもらえる。これで150ポンド払って正規のチケットを入手して試合観戦できました!じゃあ、今までと一緒だしブログネタ的にも何にも面白くない。
とは、言いつつもちょっとショックだったのは確かで、これで生涯3度目の観戦失敗。
スタジアム内に響き渡る歓声を後にしつつ、1周してアンフィールドロードに戻る。試合中はジ・アルバートはがらがら。
試合の中継はしていないようだ。
もう一つのパブThe Parkも人はいるが試合は見れないみたいなので、ここから一刻も早く立ち去りたい!と思いながらもバスを待つ。
ようやく来たバスに乗り込み、試合はリバプール優勢で盛り上がる中、寂しくライムストリート駅へ引き返すのであった。
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その3へ続く。