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2018ロシアワールド杯予選 スコットランドはリトアニアにギリギリ追いつき引き分け

 

という見出しにしてみましたが、インターナショナルウィークは、僕を含む多くのフットボールファンにとって、はっきり言って「暇」なのです。

 

 

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スコットランド代表のサポーターは「タータンアーミー」という愛称。一緒に盛り上がると超楽しい。

代表がワールドカップに出だしてからフットボールを見出した人には理解できないかもしれませんが、かつては代表の試合もワールドカップもアジアカップもヨーロッパ選手権も予選から本大会まで全て見ていましたが、ここ10年ぐらいは、完全にクラブ中心で代表の試合を熱心に応援することがなくなりました。

日本ではそういう人があまりいないので、好奇な目で見られるかもしれませんが、ヨーロッパでは実は「普通」なんです。

 

イングランドやスコットランドでは、クラブチーム派、両方応援する派、代表を熱心に応援する派に分かれます。

例えばイングランド。

リバプールやアーセナル、マンチェスターユナイテッドなど、長年にわたる強豪でチャンピオンズリーグなどのヨーロッパの大会の常連でもあるクラブのサポーターの多くは「クラブ」中心で応援します。

なぜか、彼らはヨーロッパの大会でアウェーにも旅費をかけて参戦し、クラブのスケジュールに合わせて自分の人生も動いているので、クラブ最優先なのです。彼らの多くは、早くインターナショナルウィークが終わって欲しい、早くリーグ戦やカップ戦が始まって欲しいと思い、この期間は仕事や家族サービスに精を出します。

最近は下位リーグで低迷してヨーロッパどころかプレミアリーグにもとんとご無沙汰のリーズユナイテッドなんかもクラブ中心のサポーターが多いと思われます。(最近はそうでもないかも)

一方、プレミアリーグでも例えばクリスタルパレスやハルシティ、サンダーランドやウェストブロムなどヨーロッパの大会にそれほど縁がないクラブのサポーターは、リーグ再開も気になるけどイングランドも応援するというサポーターが多く、ワールドカップ予選ともなると、待ってましたとばかりアウェーにも繰り出します。

島国に住むイングランド人にとって大陸へ出かけていくことはちょっとしたバカンスを兼ねた小旅行なので、ワールドカップ予選などのきっかけを使って出かけていくのです。

そして最後に応援しているクラブが下位リーグやはたまたノンリーグのため、質の高いフットボールと、大勢で応援する欲求に駆られた弱小クラブのサポーターです。彼らは、熱烈なイングランドファン、もしくはフーリガンと化してる輩が多いです。

なぜなら応援しているクラブは下手くそで毎週末熱心に応援していてもスクールボーイがやらかすようなエラーをして失点し、チャンスにも決められずいつも僅差の試合や無得点試合に得点シーンにも飢えています。
さらにスタジアムの観衆は数百人から多くてもいいとこ1万人いかないクラブが多くを占め、スタジアムの熱気はメガクラブの比ではありません。

そうした中、ヨーロッパでもシードされワールドカップの優勝経験を持つイングランドを応援することは、自分の普段の鬱憤を晴らしてプライドを取り戻させてくれるいいきっかけなのです。

そうしたことから、過度な愛国心に芽生え、さらに普段の鬱憤を晴らすために相手国のサポーターに喧嘩を売り、警官隊と衝突するのです。イングランド代表のフーリガンで悪名高くブラックリストに載っているのは、ウルブスやハルシティ、シェフィールドユナイテッドのファンもいますが、例えば、ロッチデールやチェスターフィールド、リンカーンシティやケンブリッジユナイテッド、ブリストルローバーズのサポーターだったりします。(今あげたクラブが確実にフーリガンと言っているわけではありません、あくまでも例えです。)

また一方のスコットランドも特別で、こちらはオールドファームがあるため、セルティックとレンジャーズのサポーターを中心に、いろいろ分かれます。
まず、双方とも、クラブ中心のファンが多くを占めて、早くリーグ戦が始まらないかと指折り数えているファンが多くいます。

そして、スコットランド代表を応援しているファンの多くは、セルティックとレンジャーズファン以外が占めており、ダンディー、インバネス、アバディーン、セントジョンストン、ダンディーなどのファンはスコットランド代表の試合がある時は「タータンアーミー」としてヨーロッパ中を飲み歩き、歌い歩きます。

セルティックとレンジャーズのファンにもスコットランド代表を応援しているファンは多くいますが、スコットランド代表を応援する時は、ある約束事があります。
それは、「自分の応援しているクラブをあまり言わないこと」です。

セルティックもレンジャーズもスコットランド国内では圧倒的人気を誇る反面、他のクラブからは嫌われています。
さらにイングランドでも同じようにビッグクラブのサポーターは、代表よりクラブに関心を持っています。
特にスコットランドは近年主要大会の本大会に出場できないほどの弱体化が進んでおり、セルティックのように国内の強豪で毎年ヨーロッパの大会に出ているクラブからは返って選手を代表に送って欲しくない、とまで思っています。

スコットランド代表のサポーターは、「オールドファーム以外」のファンが多くを占めて、その中でセルティックだレンジャーズだと幅を利かせようとすると顰蹙を買うので、オールドファームのファンでスコットランド代表を応援しているファンは、自分から積極的にどこのファンとは名乗らない、クラブの話はあまりしない、というのが約束事になっています。

さらに、セルティックファンの多くは、「アイルランド代表」を応援しています。実際、グラスゴー出身にも関わらず、二重国籍をもてるため、エイダンマクギーディやジェームズマッカーシーのようにスコットランド代表を選ばずアイルランド代表を選んでプレイする選手もいるぐらい、セルティックのコミュニティでは、アイルランド贔屓が強いです。

そのことはレンジャーズファンにも言え、レンジャーズファンでスコットランド人であるにもかかわらずイングランド代表を応援するファンも多くいます。もしくは北アイルランド代表を応援する人も多くいます。

イングランドやスコットランドだけじゃなく、例えば、バルセロナやアスレチックビルバオのファンはスペイン代表を応援しない人が多くいます。カタルーニャやバスクはアンチマドリッド、アンチスペインな人が多く独立意識が強いので、過去フランコ独裁政権の象徴だったスペイン代表とレアルマドリーには嫌悪感を抱くのです。

そんなことをつらつら書いていたら、結構な文章量になったのでそろそろおひらきにしたいと思いますが、セルティックは週末から再度リーグ戦、カップ戦、ヨーロッパの過密スケジュールになります。
その中にはチャンピオンズリーグのボルシアメンヘングラードバッハ戦や、リーグカップ準決勝のレンジャーズ戦など目白押しです。

そんなワクワク、ヒリヒリする週末が早く戻ってこないかと、指おり数えて待つそんなこの頃なのです。