Hail Hail

 

2008年12月27日(土) その3

 

そして試合は勝負の後半を迎えるのだが、セルティックは右サイドバックのヒンケルがウィルソンと交代。
後半も引き続き中盤でのバトルが続く、両チームともチェックが早くなかなか主導権を取れないし渡さない展開が続く。

中盤がダメならとやはりロングボールを多めにし、迎えた後半10分、コールドウェルからのロングボールをサマラスが頭ですらしマクドナルドへ、受けたボールを胸でトラップし、ワンバウンドさせた後ボレーシュート!

が、自分のいる席からゴールを挟んで対角線上で行われた。

その時だけは、一瞬一瞬が全てコマ送りのように見え、ボールは延長線上にいる自分に向かって放たれキーパーのマクレガー全く触れずゴールマウスに吸い込まれる!!!

ゴーーーーール!!!!!    キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 

しかも、セルティックファンのいるゴール裏に近いゴールマウスで入った得点だから、もうヒッチャカメッチャカの大騒ぎ!!!

 

前半から椅子の上に立って応援していたのだが、椅子をも壊さんばかりに飛び跳ねそこかしこで抱き合い咆哮し、力の限り叫んで腕も俺んばかりにガッツポーズする!!しかも手前の段にいたファンのおっさんは飛び跳ねすぎて3段ぐらい転げ落ちていった!

これぞオールドファームでのゴール、しかもこれぞボレーシュートの打ち方を習ってるかのような美しい一連の動作からのボレー、が自分のほぼ対角線上で決まるなんて。

もう、しばらく試合そっちのけで騒ぎまくり、スタジアムの8割はシーーーンと静まりかえっている中、そんなことももちろんお構いなく気の済むまで喜びを爆発させていた。

ゴールの動画はこちら

マクドナルドゴール直後のセルティックエンドの盛り上がりっぷり

その後、70分でオールドファーム初先発の水野が交代、インパクトは残せなかったが幾つかチャンスを作ろうとしていたことは見えた。レンジャーズも交代でナチョノヴォを入れて反撃に出るが、シュートは枠の外。

こうなるとセルティックファンは、試合を見るより両サイドにいてほぞを噛んでいるレンジャーズファンを挑発して楽しむ。「Shall we sing shall we sing shall we sing for you?」(歌えないお前たちの代わりに俺たちが歌ってやろうか?)「Go home ya huns go home ya huns Go home!」(家に帰る時間だよ、早く帰りな!)
「Can you hear Rangers sing ? Noo No」(レンジャーズの歌が聞こえるかい? いいや聞こえないな)
「We shall not be moved not by the Hibs , Hearts or Rangers!」(俺たちは首位から離れないぜ〜、ヒブスやハーツやレンジャーズが何やってもな)

こんなチャントを繰り返し大合唱するは、こちらに向けて何か言ってきたりジェスチャーをしてくるレンジャーズファンをみんなで指差して笑ったり、馬鹿にするチャントを歌ったり、手を振って余裕を見せたり、楽しくてしょうがない。

この試合は中盤のハートリーとブラウンの潰し、マクマナスとコールドウェルのセンターバックもケニーミラー、ボイド、ノヴォに仕事をさせなかった。守備でもぎ取った価値ある一勝。

試合は4分のアディショナルタイムに入るとセルティックファンから一斉に口笛が鳴らされる。時間稼ぎにJVOH(ヤン・ヘッセリンク)も投入し時間を使う。かもちゃんとも早く終わって欲しいけど、もっと見ていたいねーと話していたが、ついにタイムアップでセルティックの勝利!前回の対戦ではセルティックパークでぼろ負けしただけに対戦をタイに戻した価値ある勝利だった。
試合後もしばらくスタンドで持ってきたフラッグを掲げてチャントを歌い、誰彼構わず皆で勝利を祝う。
メインスタンドに残ってあがいてこちらに唾を飛ばして罵っているレンジャーズファンを温かい目で見守り、指をさして微笑みを返してあげる。

負けたレンジャーズファンはあっという間にいなくなったがセルティックファンはいつまでも勝利の余韻に浸りながら、ハグや握手、サムズアップして喜びを分かち合う。

スタジアムがほとんど引けた後、片づけをしてスタジアムを出る。

スタジアムを出て左手には警察が立ち並んで仕切っているがその向こうには哀れなレンジャーズファン、2004年の時は、仕切りでまるっきり見えなかったため今回は肩を落として帰ってくのが良く見える。
一方のセルティックファンは、アイルランドの旗を誇らしげに掲げて意気揚々とバスへと戻っていく。

P1010695

イエーイ!とはしゃぐかもちゃんとセルティックファンを撮影。。。。なんだけど、あれ?

バスに戻る道すがらある建物が目に飛び込んでくる。

そこには「The Wee Rangers Club」(wee はスコットランドの方言で小さい、という意味)、その看板の前でスカーフを誇らしげに掲げるファンがいたので、かもちゃんに「うちらもやろう!」とスタジアムで掲げていた日の丸を取り出し、看板の前で掲げて記念撮影しようとしたが、二人とも持つとカメラで撮れないので、近くにいたファンに持ってもらい改めて撮影する。

P10106952

なんとここに悔しそう?に眺めるWee Rangers Clubの中にいる人が!∑(゚Д゚)(間違いなくレンジャーズファンでしょう)

そうすると、それを見ていた他のセルティックファンが俺らも俺らも、とそれぞれ持ってきたいたバナーやフラッグを取り出して、「The Wee Rangers Club 」の看板の前で大撮影大会が始まった!!!

さすがセルティックファンはノリが最高! 日の丸の旗を見つけて「So Japaneseasy !」のチャントや「Nakamura Do do do do」も周りから聞こえてきてさらに盛り上がる。

その時見ていたセルティックファンの一人から声をかけられる。
なんと2年前にギャロウゲートのパブでしこたま一緒に飲んだギャリーだった! おー久しぶり、覚えてるよーというとギャリーもドキュメンタリーを見たよ、と言ってくれた。

そんな盛り上がっているセルティックファンを見つけた騎馬警官隊が静止するために大挙してやってきたので、お祝いはお開きに、その後は大人しくバスに戻るが、道すがらでも何人にもテレビ見たぞー、とか一緒に写真撮ってくれーと頼まれる。

weerangersclub

この後も次々に集まってきてしまったので、騎馬警官隊に見つかっちゃいました。

ようやくバスに到着したのはうちらが最後だったらしく、待っていてくれてたみたい。
戻ってくると勝利を祝って大歓迎!

近くに座っていた香港人のカップルは今日チケットを持たずに来たが運良く手に入れることができたらしい。

これで全員が揃ったところでバスはシティセンターに向かって出発した。

その4へ続く。