Hail Hail

ヒルズボロの悲劇以来UKでは初となる「セーフスタンディング」(立ち見席)を来シーズンからセルティックパークで施行!

以前より、ニュースで話題が上がってましたが、セルティックパークでは、2016-17シーズンからリスボンライオンズスタンドロウアー(ゴール裏1階席)の2,600席をセーフスタンディングエリア(立ち見)とすることを管轄であるグラスゴー市とも合意し、この度そのイメージ画像を公開しました。

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セーフスタンディングを施行する場所は、セクション111という、セルティックのウルトラスグループ、「GREEN BRIGADE」(グリーンブリゲード)が、使用しているところです。

 

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グリーンブリゲードがいるセクション111。ここがセーフスタンディングに


1989年のFA Cup準決勝、リバプール対ノッティンガムフォレストが行われたシェフィールドのヒルズボロスタジアムで、試合開始前からすでにリバプール側ゴール裏立ち見席に人を入れすぎて過密状態になり、さらに試合開始後もファンが押し寄せて収拾がつかなくなってしまい、ついには将棋倒しが起こりスタンド壁に激突、もしくは2階席からの落下などで、96人のリバプールファンの命が失われたのが通称「ヒルズボロの悲劇」と呼ばれた事故。

この事故の原因究明で発表された「テイラーリポート」により、事故を引き起こしたのは、テラスと呼ばれる立ち見席にあったとされ、トップリーグに所属するクラブはすべて全席椅子席で座って観戦することが法律によって義務付けられました。(※実はこの法律はイングランド内のみ有効、スコットランドも、と思ってましたが、スコットランドのクラブは時流に合わせただけのようです)
その後90年代から2000年代にかけて1部ならびにプレミアリーグ所属の各スタジアムは立ち見席の改修工事、もしくはスタジアムの新設により全席椅子席化を行い、安全で快適な試合観戦が行われるようになりましたが、その一方で別の弊害が明るみになってきました。


ヒルズボロの悲劇とテイラーリポートについては別の機会にしますが、その予想しなかった弊害というのは、


スタジアムから熱気が奪われたことです。

テレビでの中継を見られてて今でも十分盛り上がっているじゃんと思われる方もいるかもしれませんが、集音マイクで拾っているのと、スタジアム中に響き易い構造になっているのでそれなりの臨場感は出せます。
実際にスタジアムへ行ってみていただければわかるのですが、ゴール裏で着席を拒否しているサポーターはかなり減ってきており、チャントの声援も一部のサポーターに限られています。

2011年にリバプールの有名なゴール裏「KOP End」でも観戦しましたが、(x ニューカッスル)もちろん試合にもよりますが、傍目から見たらわからないものですが、KOP Endのサポーターの半分以上は基本座っての観戦でした。


セルティックに関しても同じことが言えます。


1997年〜98年に現在のセルティックパークのスタンドの形式になりましたが、旧スタンドは通称「ジャングル」と呼ばれるゴール裏の立ち見席でした。
たくさんのファンとジャングルの雰囲気について教えてもらったところ、今のセルティックパークとは雲泥の差で、リーグ戦でも絶えずセルティックソングやチャントが大音量で聞こえてきたそうです。


今はチームのパフォーマンスによるところもありますが、試合中聞こえるチャントやセルティックソングは、グリーンブリゲードからのみになってしまい、先日のロスカウンティ戦ではグリーンブリゲードが経営陣に対する抵抗で応援拒否をしたため、練習試合を見ているかのような雰囲気になってしまいました。
一方で、イングランドとスコットランドとは対照的にスタジアムで非常に盛り上がっているのが、ドイツのブンデスリーガです。

先月や去年に、ハンブルグ、ドルトムントへ行ってきましたが、どのスタジアムにも立ち見席があります。ドルトムントのゴール裏立ち見席は2万人収容しますし、サンパウリのミラントアはゴール裏だけじゃなくメインスタンドにも立ち見席を設けています。

 

FCサンパウリ、ミラントアのウルトラスが陣取るゴール裏立ち見席、観戦時にも危険は全く感じず。

立ち見席を確保することによりチケットの値段は下がりますが、その分観客が気軽に観戦に訪れます。
さらに立って観戦することで、応援も活発になりスタジアムの雰囲気も改善されます。

ブンデスリーガの平均入場者数は4万人を超えヨーロッパ主要リーグの中でもダントツの集客力を誇ります。(平均45,000人、ただし、2006年のワールドカップで多くのスタジアムが増築、新築され、収容人数がもともと多いのだが、収容人数に対する入場者率、シート専有率もダントツで高い)
その一因を担っているのが、立ち見席の存在と言っていいと思います。
(もちろん他にも集客に向けたクラブの取り組みも非常に洗練されていて効果的です。)

現在多くのスタジアムでチケット発行枚数の管理は行われてますし、入場ゲートはバーコード読み取りの自動制御となっています。偽チケットが出回ることは難しいですし、立ち見席にキャパ以上の観客が押し寄せることもありません。

来シーズン事故やトラブルさえ起こさないで、観客と熱気がセルティックパークに戻って来れば、今後立ち見席の増大とチケットの値下げ、さらには他のスタジアムへの波及も広がることが見込めるのではないかと思います。

スコットランドプレミアリーグ Hearts x Celtic Live Viewing
※試合中継がインターネット経由の為、回線状況によって中継ができなくなる可能性もありますのでご了承ください。

日時:2016年4月30日(土)20:30キックオフ ⬅︎日付間違ってました。ゴメンなさい。
場所:渋谷アイリッシュパブ「FAILTE」(フォルチェ)
主催:東京セルティックサポーターズクラブ
参加費:1,000円、東京CSCメンバー:無料、ノンメンバーは初回参加時から3回目まで無料。
禁止事項:イベント内での20歳未満の飲酒、喫煙
参加申込、問合わせ:お問い合わせフォームから、お問い合わせいただくか
nobubhoy0901★gmail.com (★をアットマークに変換)にメールでお問い合わせください。
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