Hail Hail

2006年 12月30日 (土)その2

16時シェフィールド着、駅に着くと本降りの雨でしばらく駅構内で雨宿り&休憩。

昨日の疲れを引きずり雨でさらに気が滅入る。。。

雨が小降りになった頃に駅を出てブラモールレーンに出発する。迷うことなく歩いて20分で到着。
スタジアムをぐるっと半周してチケットオフィスに行き当日券の列に並んでいると声をかけられる。

2枚チケットを余らせているので買わないかと。

ぱっと見ダフ屋には見えない普通のおっさん、すぐにチケットを見せてくれホログラムも今度はついている。

「もしどちらがわでもいいのなら、、、」と歯の奥に物が挟まった言い方をしていたが、「30でどお?」というと定価£32なのに売ってくれるという。
先ほどの試合がチケットで色々あっただけに、まあ本物がこんなに簡単に手に入るのならと購入する。(おそらく当日券でも行けたと思うが)

あっさりチケットゲットでいささか拍子抜け。並んでいた列を離れプログラムを買うと£4もする。クリスマススペシャルだかららしい。

止んでいた雨が再び降り出してまたしても本降りに、こりゃあ外にはいられないなーと早めにスタジアムに入るとするが、ゲートを見つけるのに苦労する。

P1000172

アウェーで何が辛いって、足が痛いのにずっと立ってないといけないってこと

指定されたゲートをくぐると、なんとそこはアウェースタンド。

そう、さっき買ったチケットを持っていたのはロンドンから来たアーセナルのファンだったのだ。

コンコースでしばらく休憩しているが周りはグーナーだらけ。。。
ビールを買って飲むが、全部飲みきれないしシェフィールド駅で雨宿りしていた時に買ったタバコはきつすぎて一本吸えない(このころは1mmとか吸っていた)

それより何より元々足が痛かったのに雨に濡れて身体が冷えたため痛みがさらにました。

辛くて立ってられないので、シートに座ってようと思いスタンドに入って自分の席を探したら何とロウアー(1階席)の最上段!しかもハイボールが屋根で見えないし、椅子に座ってたら全く試合が見えない!!!

立ち続けることも座ることもできない中何とか、椅子の背もたれに腰掛けて観戦しようとするが前のファンもそこそこ身長があるので注目したい時は立たないと無理。

17時のキックオフ時には土砂降りに近い雨量で降っている、イングランドでこんな降りかたにであったのは今まで経験がない。スタジアムはほぼ満員に近く埋まっている。

P1000184

試合はほぼ満員、キックオフ時には雨も止んでた。

この試合アーセナルはアンリ欠場、アデバヨールもセスクもギャラスも不出場、前はファン・ペルシーとロシツキー、一方のシェフィールドユナイテッド(以下ブレイズ)で知っているのはGKのパディーケニーぐらい。

メンバーをローテーションさせたアーセナル、なかなかパスがつながらず攻防は一進一退、逆にブレイズの方がカウンターや前線からのプレスが功を奏しチャンスを作っている。

疲れて座りたいがアウェーでくるファンは当然コアなファンが多い誰も座る気なんてさらさらなく座ると見れない立つと辛いという中での観戦が続く。

雨の中で双方やりにくい中、前半30分すぎにコロトゥレのマークを躱したブレイズのクリスチャン・ナデが抜け出してレーマンと1対1になりこれも躱して無人のゴールにシュート! なんとブレイズがまさかの先制!!

ウオーーーーーッ!!!YYYAAAASSSS と叫びたいところをぐっとこらえて静かにする。

自分のいるゴール裏スタンド以外は、まさかの強豪相手の先制点でピッチにまでなだれ込むんではないかというほどの超お祭り騒ぎ。

なんとそんな美味しい瞬間を一緒に味わえず指をくわえて見てるだけとは。。。。(´Д` )

スタジアムの3/4が熱に浮かれたまま前半が終了。雨の中はるばるロンドンからやってきたグーナーさんたちは、まさかの失点でお通夜のよう。

それにしてもブラモールレーンのアウェーの席は見にくい事この上ない。ハイボールはもちろんの事手前側両コーナー側もほとんど見えない。よく見えたのはアーセナルGKのレーマンの薄い後頭部ぐらい。。( *´艸`)

ハーフタイムはここぞとばかり席に座って足を休める。外はさっきまで降っていた雨が止んでいた。
それに合わせてバラバラのチアリーディングがハーフタイムの余興として行われている。なかなかお粗末なレベル。

P1000187

パディーケニー君が故障し、急遽フィールドプレイヤーなのにキーパーになったジャギエルカ

後半は、ぽっちゃり系GKの代名詞、パディケニーがゴール裏に立つと、ちょっと荒れ気味のグーナーさん達から、「You Fat Bastard!」(この太っちょやろう!)のチャントの連呼が続く。

このケニーが後半の主役と言ってもいいだろう、試合途中のゴールキックの際に股間を痛めてしまいなんと途中負傷退場、しかもシェフィールドユナイテッドはその時なんとサブのGKを用意していなかった!(そんなことあるんだ)

そのため、フィールドプレイヤーだった、DFのフィル・ジャギエルカ(現エバートンキャプテンでイングランド代表)がなんと代わりのGKとしてピッチに立った。

これはいくらなんでもアーセナルが追いつくのは時間の問題だろうと、思いながら見ているとさにあらず。

なんと急造GKジャギエルカ、予想に反して大活躍。ファン・ペルシーのシュートはフィスティングで弾き、コーナーキックは素晴らしいポジション取りでパンチングしピンチを防いだ。

アーセナルは後半途中からセスクも入れて嵩にかかって攻撃するが、シュートまでのタイミングが遅いのでブロックやカットされてゴールが割れない。というかショットオンターゲットがほとんどなくGKを脅かせない。

さすがにこの拙攻に周りのグーナーさんたちぐうの音も出なくなった。

アディショナルは5分と告げられるとにわかに元気を取り戻したがそれよりもう一息でアップセットを成し遂げそうなブレイズファンからの声援がスタジアム中にこだましている。
アーセナルがボールを持とうものなら激しい口笛の嵐、レフリーにも早くホイッスルを吹くようにプレッシャーをかける。

唯一のピンチらしいコーナーキックもアーセナルが生かせないで終わるとさらに激しい声援が飛び、ついに試合終了のホイッスル!!

スタジアムはプレミアリーグに優勝したかのような大盛り上がり。ただトップリーグでのビッグボーイズ(強豪)相手の勝利は、クラブの歴史にも残る勝利となったことだろう。

一緒に喜べなかったのが残念だったが、それに立ち会えたことは貴重な試合観戦であった。

がっかりしているグーナーと一緒にスタジアムの外に出て、ゆっくりゆっくり歩いて荷物を取りにコーチステーションへ。雨が止んでいるのがせめてもの救い。
ロッカーから荷物を取り出し、駅へと向かう。

駅ではロンドン行きの列車を探すが、掲示板には見当たらない。今の時間からだと行くとしたらレスターか、バーミンガムか。規模や運行本数を比較してバーミンガムに行くことにする。

20時 シェフィールド → 21時バーミンガムニューストリート
21時 バーミンガムニューストリート →0時10分 ロンドンユーストン

車内ではグーナーが酔っ払って盛り上がってる。聞こえてくる話からカーディフへ向かうようだ。ブレイズのファンの家族が乗っていてグーナーと話して盛り上がってる。
ライバル関係のないクラブのファン同士は試合後は普通のフットボールファン、いがみ合う必要もないし、仲良く試合のことで盛り上がるのは微笑ましい光景。

ロンドンユーストン到着後、重い足を引きずりキングスクロスへ。

歩いていると前をオールドトラフォード帰りの日本人カップルが歩いている。メガストアで買い物した袋をぶら下げているので一目瞭然。

B&B街に着いたのは1近くなのでとりあえずかたっぱしから空きを聞いて回るとFair Way Hotelで£25、朝食なし、部屋は3階と階段がきついがOKしてチャックイン。ベッドのスプリングはボロボロだが、まあしょうがない。テレビをつけたらMatch of the Dayは終わっていてドラマや古い映画ばかり。

中二階にあるシャワールームにはいかず部屋備え付けの洗面台で頭と顔、足を洗ってそのまま就寝。。。

次の日へ続く。