Hail Hail
2月19日(水) その1
6時15分起床
昨日ほどではないにしろ、やはり足が痛い。1時間ゆっくり準備をして7時半ホテルをチェックアウト。ここのホテルは朝食は有料なので朝食は抜き。
バスを乗り継ぎ8時頃ピカデリー駅到着。駅で荷物を預けてオールドトラフォードへ向けて出発。トラムに乗って向かうも乗るトラムを間違え(方向はあってるけど行き先が違う)、2駅ほど乗り過ごしたところで気づいて一旦降りて反対方面のトラムに乗り換える。
8時50分頃オールドトラフォード駅に到着。
駅前には同じ名前のクリケットグラウンドがあり、その脇を通ってマンチェスターユナイテッドのファンが集まるパブを見ながら歩いてスタジアム到着。
メガストアの前を通り抜け駐車場の向こうにある別棟のチケットオフィス(コレクトポイント)にたどり着いた。すでに入口の前には6~7人ぐらい並んでいて前の2人は日本人ぽいので話しかけると、一人はフリーターで金を貯めて1シーズン友人と部屋を借りて生活しながら各地を観戦しているらしい。仮に「A」と呼ぶ。
もう一人はマンチェスターの英語学校に通う学生だが、大学生ぽくはない。後から来た若い日本人学生から「社長」と呼ばれているので年は上なのだろう、彼のことは「社長」と呼ぶ。Aからは、いろいろビッグゲームのチケット獲得について情報をもらう。リバプール、ニューカッスル、チェルシーともに、当日朝一に行けば
大体チケットは入手できるそうだ。その他もろもろ聞いたが、マンチェスターユナイテッドの試合に関しては、
どの試合もリターン(シーズンチケット所持者が見に行けない試合のチケットをクラブに払い戻して、リセールされるチケット)が出るらしいが、発売開始する時間がばらばららしい。
10時過ぎにもう一人日本人がやってきた。彼はBと呼ぶ。Bは自分よりもさらに社交性のないタイプ。いろいろ話しかけても答えがはっきりしないし、こちらには話しかけてこない。
あまりBとは相手にしないことにした。
後から20歳前後の学生がぞろぞろ集まってくる。同じ語学学校の学生のようで10人ぐらい、学生たちは非常に無邪気で、あーあの頃に戻れたらいいなあ、と思ったり。
ーーー
午前中は販売開始はなし。
1時、3時、5時と区切って待ってたが販売は開始されず。途中トイレに行くついでにハンバーガーとチップスを買って今日初めての食事。天気は快晴で風もなく暖かったので、待つことは辛くないし、足を休めることもできた。
行列は入れ替わり立ち替わりだが、5時頃には30~40人ぐらいに、さらに一時間後には50人以上になっっていた。
ユヴェントスのファンもぞろぞろつめかけて、オフィスの中に入っていくが、突っ返されてる。それでも半ば強引に何度もオフィスへ入っていき、イタリア語でまくし立てて粘ってた。そうするとチケットオフィス側が折れたのか、ユヴェントスのファンはまんまとチケットゲットしていった!!!
こっちは何時間も待ってるのに、なんであいつらはいきなり来てチケットゲットしてるんだ、と憤りを感じる。
別にこっちはホームでもアウェイでもどちらでもチケット取れればいいんだから、とその光景を見ながら舌打ちをして悔しい思いをする。
5時過ぎに社長から教えてもらったチケットセールスマネージャらしきおっさんがオフィスに入っていく。どうやら彼が来るとチケット販売が開始されるということらしいので期待しているが、なかなか始まらない。
6時頃チケットを受け取りに来たファンの男性が、自分の子供が来れないので1枚あまったのでAに声をかけた。
クラブのスタッフもいる場なのでもちろん定価でOK、Aも断る理由もなくチケットをゲットして列を離れていく。
いいなあ~~~~。( ̄▽ ̄)
さらに1時間後の7時頃、今度は家族連れできていたおばさんが、2番目に並んでいたコロンビア人に話しかけ、マンチェスターユナイテッドのファンか?と何度も聞いてきて、チケットを譲ってきた。
そうか、こういうこともあるもんだと思いながらも長時間待っていても再販売するチケットの数は限られてる中でチケットを手に入れられるかどうかもわからない中、焦りもあって羨ましさ百倍!キックオフ45分前、30分前になっても始まらず、もう試合開始は間に合わないと覚悟した7時半ごろ、ついに繰り上げで1番目になった社長がオフィスに入っていく。
待つこと10時間!やっとリセールが始まった!
一時入り口に自分を含め殺到しかけたが、きちんと一人ずつ順番に入ることに。自分は繰り上げ6番目だったが、すんなり入ることができて定価の£25でゲット!!!
ダフ屋やエージェント経由で購入したら数百£する可能性もあったのが、10時間待ったけど、体も休められて足の痛みも引いたので、いい休息になった。チケットゲット後急いでプログラムを購入して、ダッシュでスタジアムの中に入る。
スタンドの中に入ると残念ながらCLのアンセムは終わってしまったが、センターサークルのフラッグを片付けているところだった、キックオフにはなんとか間に合った!
席は北西側コーナーポストより前から20列ぐらい、ちょうど選手の入場口の近く。
スタジアムはまさにヨーロッパ有数の素晴らしさで7万人以上収容の巨大スタジアムが満員、しかも相手はイタリアの雄、ユヴェントス、チャンピオンズリーグ2次グループ(当時は2次グループ制)の二大チームの直接対決で雰囲気的には言うことなし。
試合は自分がゲームに集中する前に早くも動く。前半わずか3分、マンUのコーナーキック、ベッカムの芸術とも言えるピンポイントのコーナーキックからDFブラウンが合わせてマンUが早くも先制!
早くもスタジアムは大爆発!
今日の新聞でも「The Biggest Match」と煽ってるほど注目度は高いし、ファンの期待も相当なもの。
落ち着いてメンバー等を確認するとユヴェントスは相当メンバーを替えている。デルピエロをはじめ、ブッフォン、テュラム、ザンブロッタ等が欠場(インフルエンザらしい)、
一方のマンUは、ヴェロンが前の試合に怪我をして出ていなかったが、それ以外はベストメンバー。その後試合はネドヴェドのポストを叩くシュートがあり、トレゼゲのシュートはバーのはるかに上とかあったが、前半は1-0でユナイテッドがリードで終わる。
しかも前半途中で、もっていた小物入れ用の袋の中身をぶちまけてしまい、CDケースが地面に、何枚かのCDが割れてしまった!後半はマンUがシルベストレに替えて若手の(当時)アイルランド人DFオシェイを投入、先制しているが先に動いてくる。前半からキレキレのネドヴェド対策のようだ。
後半はユヴェントスもサイドの上がりを中心に攻め立てる。一方のマンUもベッカム、キーンからのパスやクロスなどで攻撃を組立てるが、ユヴェントスのセンターバックがなんとか食い止める。
ハイレベルのプレイで見どころ満載な中、後半30分過ぎ、試合が動く。ベッカムからの縦パスにファンニステルローイがDFラインを抜け出し、ボレーでGKキエッリー二の頭を越してついに追加点!
スタジアムは再度大爆発!
ゴールを決めて興奮したファンニステルローイがなんと自分のいる方に向けて着ていたストリップを脱いで投げてよこした!!!
チャーンス!!!
が、惜しくも?左手で投げられたストリップは10列近く前に落ちて争奪戦の上あるファンがゲットしていたのであった。。。。残念。
その後、アディショナルタイムとなり、もう試合は決まったと思った頃、ネドヴェドが意地を見せてミドルシュートで1点を返す。貴重なアウェーゴールで、次のホームゲームにつなげることができた。
試合は2-1でマンUの勝利、準々決勝進出に大きく前進した。
試合のダイジェストはこちら(音声が途切れ気味)
Manchester United x Juventus CL 21. Feb. 2003
試合中気になったのは、自分のいた区画だけだったのかもしれないが、なぜか応援そっちのけで写真撮りまくっている客がとても多かった。じぶんと同じ一元のビッグゲーム見たさで来た客が多かったのか、たまたまなのかはわからないけど、試合に集中していない雰囲気の中の観戦だった。
試合後スタジアムを出てメガストアに向かう。ファンでごった返す中、会社の同僚や友人、知人向けのお土産を購入し、お会計を済ます。試合の興奮冷めやらぬ中だが、今晩の宿はまだ取っていないので、非常に不安を感じながら、乗車待ちで行列を作っているトラムの駅に向かうのであった。
その2へ続く。