Hail Hail
2月20日（木） その３
キックオフにはぎりぎり間に合わなかったがそれでも開始後10分ぐらいで中に入れたし、まだ試合も動いていなかったから良し、としよう。
スタンドに入った瞬間、見たこともない光景に体が固まった。(￣◇￣;)
なんだろう、この四方に人で埋め尽くされたスタンドという名の「壁」は！！！
暗いけど、反対側のゴール裏がまさに壁！のようにそびえ立つ。
昨日のオールドトラフォードの方がスタジアムとしては大きいのだが、”圧倒的に” という言葉がまさにぴったりな、「一体感」。まさに自分のクラブの選手、チームを応援する為「だけ」に造られたスタジアム、と言っても過言ではないほどのコンパクトかつ密閉感、というか凝縮感というか。
自分の席がゴール裏1階席の10列目ぐらいだったので、そこから見渡すと、まさにセルティックファンの緑の壁が四方にそびえ立っている。通路から席をかき分け自分の席に立つ。
少し見ていたら、なんか隣のファンがこっちを見た後、席を立って別の席に移動していった。理由はわからないが、なんだったんだろう。。。
ここで、改めてピッチを見て驚愕の事実を発見！！！なんとヘンリク・ラーションがリーグ戦で
怪我をしてこの試合欠場！！！(￣◇￣;)
まじか！ ラーション見に来たのにぃ～～～。(T ^ T)
セルティックは、GKダグラス、DFアガテ、バルデ、バルハーレン、マクナマラ、MFランバート（元ドルトムント選手でCL優勝、元ノリッチ、アストンヴィラ監督）レノン（前セルティック監督）、トンプソン、ペトロフ（元アストンヴィラ）、FWサットン（元ブラックバーン、チェルシー）、
マローニー（現ハルシティ）
一方のシュツットガルトには、ブラジル生まれのドイツ代表FWクラニー、ブルガリアでストイチコフと94年アメリカW杯ベスト４に導いた、MFバラコフ、後にアーセナルで活躍したフレブ（ベラルーシ）、そして後にセルティックに加入したDFヒンケルがいた。監督はフェリックスマガト（最近ではウォルフスブルグ、シャルケ、フルアム）
試合は17分にペトロフのドリブル突破にたまらずファウルしたボードン（ボルドン？）が一発退場！！！早くも数的有利でセルティックがアドバンテージを握るかと思われたが、なんと先制したのは不利なシュツットガルト。クラニーのヘディングが決まり、0-1となる。
その後、セルティックは反撃し、ペトロフのお膳立てからキャプテンランバートのシュートで前半のうちに同点に追いついた！
得点した時の歓声の大きさは今まで経験したことないほど！
スタジアムにいるセルティックファン全員が、飛び跳ねて喜ぶ弾けっぷりはまさに「Go mental!」
（イギリス英語でハジける、おかしくなる、ブチ切れる、頭がいっちゃう）というのがぴったり。
これは左手にいるアウェーのファンに向かって挑発しているところ。
さらに前半終了間際、クロスボールに対するDFのトラップミスが絶好のアシストとなり、そこにいた期待の新鋭、ショーン・マローニーがワントラップからのシュートで逆転！！！
またもスタジアムは揺れる揺れる、大騒ぎは後半始まってもずーーっと続いていた。この2得点とも自分のいるゴールサイドで決まったもんだから、その時の興奮は言葉にならないほど。周りにいるセルティックファンも正気に戻るまでかなりの時間がかかっていた。
ハーフタイムにはどこかのCSCのでっかいアイルランドのフラッグが。
後半は、一進一退ながら、セルティックのプレイにも余裕が出てくる。しかし、前半にアウェーゴールを決められているので、リードしているとはいえ、得失点差を考えるともう１点欲しいところ。後半は両チームとも選手交代し、シュツットガルトは失点をまず抑えてあわよくば同点に、セルティックはホームの勢いに乗じて追加点を狙う展開となっている。
そんな中後半30分に差し掛かったところ、試合が動く。
反対側ゴール裏で詳しくは見れなかったが、ゴールライン近く、角度のないところからペトロフがシュート、地を這うようなグラウンダーのシュートがキーパーの脇を抜けてゴール！！！
三たび場内大爆発！！！周りでは誰彼構わずファン同士抱き合い、自分もとなりのでかいファンのにーちゃんと抱き合って大騒ぎ！！！こんなにフットボールの試合見て大はしゃぎしたのって初めてかも！o(≧▽≦)o .
たしかに、ドーハやジョホールバルで歓喜したりがっかりしたけど、「所詮」テレビの中だったしなー、”ライブ”じゃあなかった。スパーズ、リバプール、マンチェスターユナイテッドと見て回ったけど、ここまでの盛り上がりって見たことない。（実際、スパーズもリバプールもホームで負けた試合だったしね）
6万近い大観衆が固唾を飲んで試合を見守り、その1プレー、1プレーに拍手と声援とヤジとジョークを送り、まさにチームと一丸となって応援する。そして失点には静まり返り、得点の時にはスタジアムが崩壊！するほどの大騒ぎをして、スタンドにいるみんなで喜びを分かち合う。
これこそ、求めていた「ライブ」の素晴らしさ、10代からはまっていた音楽のライブに行って「ハジけてた」時に通ずる感覚をセルティックパークで感じたのであった。
試合は3-1のセルティック勝利で終了、ホームでのアドバンテージをものにして2週間後に行われるアウェーのセカンドレグを迎えるのであった。
こちらはシュツットガルトのバラコフ。好きな選手。
ハイライトはこちらでどうぞ
20.Feb 2003 UEFA CUP Celtic x VFB Stuttgart
ーーーーー
その後、アウェーのセカンドレグは敗戦しながらも2得点を奪い、得失点差でベスト8進出！そのベスト8の相手はなんとリバプール！これもなんとセルティックパークでは引き分けたもののアウェーのアンフィールドで2-0とセルティック勝利！
さらに準決勝ではポルトガルのボアビスタを僅差で退け、スペイン、セビージャで行われる決勝戦に駒を進めたのであった。その相手は大嫌いなジョゼ・モウリーニョ率いるFCポルト（このころから嫌い）。
セルティックは8万人！のファンと共に、翌年チャンピオンズリーグを制したポルトガルの強豪相手に常にリードを許しながらもエース、ラーションの芸術的な2得点で追いつき延長戦へ、しかし最後には退場者を出し、決勝ゴールを奪われ準優勝に終わったのであった。。。
帰りは大勢のファンと共に鉄道の最寄駅ブリッジトン駅からグラスゴーセントラル駅へ。電車は混雑していたものの行きほどには盛り上がらず、みんなおとなしく乗車。
そして、グラスゴーセントラル駅到着後、まっすぐにロッカーへ。時間は23時近く、オッケー、まだ開いていた！受付のおっちゃんも結果を知っていて、会うと同時に握手＆ハグ。彼も勝利にめちゃめちゃ嬉しそう。荷物を受け取り、少し片言ながら話して、「グッドラック」といって別れた。
グラスゴーの初滞在はこうしてサイコーの1日となったのであった。
グラスゴーセントラル駅で、これから2日連続の夜行です。 若かったなー。
23時半頃、ロンドンユーストン行きの寝台車に乗車。席は2段ベッドの上だけど、下は誰もいなかった（と思う。）なんと、寝台車にはシャワーが付いていて超助かった！発車後シャワーを浴びてスッキリする。これなら、B&Bと泊まるのと一緒でも移動もできるしお得かも。
発車後1時間以上たったところで就寝。
