Hail Hail

 

敵地アイブロックスもなんのその、実力差は今シーズンも縮まらず、予定通りの快勝!

 

アウェーでの勝利は格別なものがありますねー。

 

セルティックかレンジャーズを応援する人ならば、最低年4回行われるこの対戦は何ものにも替えがたい一大イベントなのです。という前置きはここでは言うまでもないですが。

当然世界中のセルティックファンが注目し、一気にビールの消費量も上がる1日となりますが、昨シーズンとちょっとだけ変わったことがあります。

それは昨シーズン以上に多くのセルティックファンから余裕が感じられるんですよねー。


今シーズンも開いた両チームの差はそう簡単に埋められてないから、と思うのでしょう。
かくいう僕も、試合を見るまでは、万が一のときのショックを和らげるために最低限引き分け、と願ってましたが、勝てる可能性の方がはるかに大きい、負ける要素があまり見当たらない。と予想していました。

レンジャーズ戦でこんな予想するなんて10数年見てきて、旧レンジャーズが消滅して2012年までは一切なかったんですけどね。

 

そんなセルティックファンの楽観的な期待を乗せて、チームは敵地アイブロックスに乗り込みます。

メンバーはこちら


GK:ゴードン、DF:ルスティグ、シムノビッチ、ボヤタ、ティアニー
MF:ブラウン、アームストロング、ロギッチ(マクレガー)、シンクレア、ロバーツ(フォレスト)
FW:グリフィス(デンベレ)
サブ:デブリース、ヌチャム、ビトン、ヘイズ


それでは雰囲気も十分に楽しめるロングバージョンのハイライトをたっぷりどうぞ

 

セルティックは4-2-3-1一方のレンジャーズは4-3-3でのぞみ、キャプテンのウォレス、DFのウィルソンを欠き、新加入のドランズ(元WBA)、ポルトガル、メキシコ、コロンビアとレンジャーズの選手には似つかわしくない国からやってきたモラレス、ペーニャなどが先発で、ガラッと昨シーズンとは雰囲気が変わっています。


試合前のコレオにも気合が入っていますが、そこはさすがのセルティックファン。レンジャーズのコレオにしっかりかぶせてきます。

これは、レンジャーズのクレストがR・F・C・(Rangers Football Club)の三文字の組み合わせから来ているもので、ゴール裏のコレオで作ったクレストに、Three Letters emblazoned on our breast(胸にRFCの3文字を掲げて)とあるのに対して、セルティックファンは Three Letters emblazoned on your grave(お前の墓にRIPの3文字を掲げろ)と返します。


これは2012年に1872設立のレンジャーズは破産し、消滅したとセルティックファンは思ってますので、死んだクラブを応援するレンジャーズファンに向けた皮肉(Banter)なのです。

そんな余興もオールドファームならではですが、試合は前半から両チームとも打って変わって静かな展開の前半でした。
セルティックがアウェーでもボールをキープしレンジャーズは時折プレスをかけにくるものの、ホームで引き気味の展開。
どちらがホームでもアウェーでも関係なく中盤でガツガツ激しくやり合うのが今までのこの試合の特徴でしたが、ボールは常にセルティックが保持するという昨シーズン同様の展開が続くため、スタンドのファンもなかなかヒートアップしない感じでした。

 

それでも、セルティックは多くのコーナーを獲得し、チャンスを作りますが、精度を欠いて得点までは至りません。
レンジャーズも時折鋭いカウンターを見せ、サイドからセルティックゴールに迫りますが、モラレス

※モレロスだそうです。(頭をモヒカンにしているので、2012年にレンジャーズにいたディウフに見えて仕方ないですが)はチャンスを活かせません。

ちょっと両チームともいまいちパスの精度を欠いた感じの展開でした。

前半一番盛り上がったのはこのシーン。

 

ルスティグとレンジャーズのウィンダースが競り合いながらサイドへ流れ、押し出されたウィンダースが、監督のカイシーニャをスライディングで倒してしまいます。

このナイスタックルにセルティックファンは大盛り上がり!


いいネタを仕入れました。今後ことあるところで使われていくでしょうね。


もう一つ、

セルティックのペナルティエリア内で、シムノビッチが交わしたモラレス※モレロス

を倒した(ように見えましたが)、これはPKを狙った明らかなダイブ。
確かにコンタクトはちょこっとしていますが、シムノビッチは足を止めています。そこにモラレス※モレロス

が乗っかってきて倒れてます。

結局ペナルティは取られませんでしたが、少しヒヤッとした場面でした。

後半になるとやはりセルティックが本領発揮、50分、前半からトップ下で惜しいシュートを放っていたロギッチが、ロバーツの当たり損ないのシュートが運良くDF3人の足元を抜けて彼の下へ、それを間髪入れずにゴールに叩き込み待望の先制点をあげます。

その後すぐにレンジャーズにも決定的なチャンス、モラレス※モレロスがゴール前フリーでクロスボールをヘダーで合わせますがなんとGKのゴードンが正面に立ちふさがりスーパーブロックで得点を許しません。
これが決まっていたら危ないところでした。

顔面ブロック!で得点を防いだゴードン。超ファインセーブ。

 

ロギッチに替えてマクレガーを投入し、中盤の活性化を図ったセルティック。ボールサイドに積極的に顔を出すマクレガーの献身的なプレイで、再び流れを引き寄せ追加点をあげます。

そのマクレガーが起点となりボールはロバーツへ。ロバーツからのスルーパスに反応したグリフィスが、キーパーのニアサイドをぶち抜いて、決定的な2点めをあげます。

 

完璧なスルーパスに完璧なシュート。さすがグリフ!


もうこれでほぼ試合の趨勢は決しました。セルティックは試合の功労者であるロバーツ、グリフィスを下げて、フォレスト、デンベレを投入する余裕の展開。80分過ぎには満員だったスタジアムも徐々に空席が目立つようになります。

試合を知ってるレンジャーズファンなら、これではセルティックに追いつくどころか一矢報いることも難しいだろうと判断したのでしょう。

試合はそのまま2-0で終了、昨シーズンからアイブロックス3連勝となりました。

呆然とするレンジャーズファンによく似合うスコアボードの結果

 

試合途中に気づいたのですが、冒頭でも予想の通り、残念ですが、今のレンジャーズはセルティックのライバルにはなりませんね。アバディーンやセントジョンストンの方がまだいいフットボールをします。

 


ウィンダースやタバニア、ドランズもかつてのレンジャーズのクオリティではありませんし、新加入のラテン系選手も同じく。GKから前線まで全てがセルティックのクオリティとは差があります。
しかも、今シーズンは新加入が多いので、まだチームとしての成熟度も高くありません。

一方のセルティックは2シーズン目でしかも戦力の上積みがあります。この試合でもデンベレ、フォレスト、マクレガーと途中交代の選手も先発で十分通用するし、さらにヌチャム、アイヤー、ラルストン、エドアルドなどの若手も引けを取りません。

4-2-3-1のシステムも慣れているし、選手のクオリティもスコットランドではずば抜けています。


まあ今シーズンもレンジャーズに勝てる要素は見当たらないでしょうね。カイシーニャも年末までその座が持つかどうか怪しいところです。

この試合で、現在の順位表はこうなりました。

 

 

・・・レンジャーズ 5位(爆笑)

日曜日に行われるアバディーン x マザウェル戦の結果次第では6位まで順位を落とす可能性があります。
今のレンジャーズにはミッドテーブルが似合いますね。笑

 

さて、セルティックはいよいよ来週アウェーでのアンデルレヒト戦が待ち受けています。初戦の屈辱を忘れずに、苦手のアウェー、侮れない相手ですが、勇敢に戦ってもらいたいものです。

 

Mon the Hoops!!