Hail Hail

世界一獲得選手総額の高いPSG相手に歴史的大敗!、120年ぶりのホームでの5失点で守備陣崩壊

まあ、結果はみなさんご存知の通り

結果が出た後でいうのもあれなんですが、試合前にはちょっと破壊的な大敗もありえるかな、と頭をよぎってました。

やっぱりやっちゃいましたね。。。

その考えが頭をよぎった理由はまた後ほど。

2年連続となったチャンピオンズリーググループステージの初戦、ホーム、セルティックパークで、巨額な投資でチャンピオンズリーグ初制覇を目指すパリサンジェルマンを迎えました。

この試合のフォーメーション並びにメンバーはこちら。

セルティック:4-3-3
GK:ゴードン、DF:ラルストン、ルスティグ、シムノビッチ、ティアニー
MF:ブラウン、アームストロング(ロギッチ)、ヌチャム
FW:ロバーツ(フォレスト)、グリフィス(エドアルド)、シンクレア
サブ:デブリース、ビトン、アイヤー、マクレガー

 

まずは、ハイライトをご覧ください。(悔しすぎて見直す気力はありません 笑)

 

ちょっと試合からも時間が経ったので、セルティックファンではないとあげられないであろう視点からポイントだけあげてみます。(あえてこう書く必要ないかもしれませんが)

大敗の原因その1  初戦ホームであったこと

セルティックはポット4だったため初戦はホームでポット1のチームと対戦。
これはどのグループでも同じ組み合わせになるのですが、

これが一番大敗の大きな理由ではないかと思います。

セルティックの過去のチャンピオンズリーグのホームセルティックパークでの戦いを思い返してみてください。


2013年バルセロナ、2007年 ACミラン 2006年 マンチェスターユナイテッド 2001年ユベントス…

たとえどんな相手だろうとセルティックセルティックパークでの勝利をファンから求められます。

これ最重要。

スコットランド、アイルランド人の気質としてどんな強い相手でも、たとえ負けると分かっていても、腰の引けた戦い方は絶対にしません。(ホームでは)
腐ってもUKで初めてヨーロッパ王者になったことのあるセルティックは、脈々と凝り固まった古いプライドかもしれませんが、ファンの間では受け継がれています。

さらに、ブレンダン・ロジャース自身も彼の家族もセルティックファン!そんなメンタリティを十分すぎるほど分かっています。だから、パリサンジェルマンだろうと、バイエルンだろうと、たとえ小学生でもわかる明らかな戦力差があったとしても、守備的な陣形を戦術をホームで取るはずがありません。


だからこその4-3-3、だからこその3トップだったのですが、それが完全に裏目に出ましたね。

ただ、ここでロバーツを外してビトンを入れるとか、5バックにするとか、と言う選択肢はなかったので、歴史的大敗でファンはがっくりきていますし、プライドは引き裂かれましたが、ファンから戦術批判や監督批判的なものは聞かれません。


セルティックファンはそこまでバカじゃあないです。4失点、5失点してもスタジアムから出たファンは本当に少なかったです。それはそれなりの結果になることは覚悟していたと言うこと。監督の采配、チーム構成に納得していた証ではないかと思います。

 

大敗の原因 その2 選手層と怪我人

 

これはどう見ても明らか、ベストメンバーでも戦力差は明らかな相手に、センターバックはいない、ストライカーはいない、ではやはり話になりませんでした。

ボヤタ、スヴィアチェンコの抜けたセンターバックに補充がなかった。昨年チャンピオンズリーグでブレイクしたデンベレも間に合わなかった。

5失点中2点はセンターバックのミス(シムノビッチのPKとルスティグのオウンゴール)からも明らかなように、ベストメンバーでないセンターバックへの負担は大きすぎました。

ストライカーも、電柱系がいるわけでもないので、やはり押し込まれた中で前線で体を張って上がりを待つことができなかったため、活路を見出すことは難しかったですね。(ロジャースは電柱系は好きではなさそうですが)リバプールのダニー・イングスとかいれば、役に立ったのにと思わざるをえません。

 

大敗の原因その3  先制失点が早すぎた。

前半のキックオフからPSGは前にものすごいプレッシャーと運動量で、押し込んできました。
この時間帯にある程度ボールを持てるだろうと思っていたセルティックの選手たちは動揺を隠せませんでした。

そこで前半13分での失点。
これがPSGの狙い通りになってしまい、セルティックは体制を立て直せずそのままずるずる失点を重ねてしまいました。

後半のセルティックはよくなった、と言う論調が多いですが、僕はそうは思いません。
前半でアウェーで3得点できれば、PSGはギアを落としてくるのは当たり前。さらに前半のあれだけのプレスを後半も行えるわけがありません。


だからこそ、前半を持ちこたえることができればチャンスがあると思ってましたが、そんなに甘くはありませんでした。
ボールサイドの守備をもっと厳しく、2人、3人で囲んで、と言いたかったですが、パス成功率9? %の非常に的を絞らせない高い精度のパスワーク(まるで全盛期のバルサを見ているよう)で、プレスをかけさせてもらえませんでした。

しかも、GKからDFもリズムの早くタッチ数の少ない流動的なパスワークで攻撃を組み立てられ、ボール奪取へもフォローの少ないセルティックの攻撃陣を見計らったように複数人でプレッシャーをかけて奪っていく。


これを45分もハイクオリティで続けられてはたまったものではありません。
ファウルやカードを多少もらってでもリズムを壊す必要があったのですが、させてもらえなかった。というのが正直なところです。

 

 

セルティックファンの間では、ネイマールのことをいろいろいじったり、昨シーズンのバルセロナ戦からの因縁を取り上げて、卑怯者だと言っていますが、(セルティックファンはチート、マリーシア、というようなズルをする選手が大嫌い)
個人的にはあまり気にかけてません。


それより、ネイマールに相対した18歳のアンソニー・ラルストンが前半かなりいいようにやられイエローカードをもらったものの試合を通してかなりの成長と経験を積み、大量リードされても諦めないガッツを見せたことに、感動を覚えました。
この日はダニエウ・アウベスとムバッペにサイドを突破されまくられて、いいとこがあまりなかったキーラン・ティアニーもそうですが、こういうセルティックマインド、プライドを持った選手がユースから育ってくるのは、嬉しいことです。

とても18歳とは思えなかったラルストン。これからもっと大きく成長して欲しいです。

最後にすっかり負け惜しみですが、PSGやマンCのように、フィナンシャル・フェアプレイに抵触するのでは?と言うほどの大金をはたいて、有名選手を連れてくることは、セルティックもやろうと思えばできるんです。

スコットランドリーグの魅力のなさはあるものの、世界的なファンベースを持ち、昨シーズンのハポエル・ビアシェバ戦でパレスチナの国旗をスタンドで掲げ中東系にも指示が拡大しています。アラブや中国の巨大資本が介入する価値は十分にあります。
(その気になればイングランドプレミアシップへの参加の可能性だってあるんですから)

しかし、セルティックはそれをあえてやらないんです。(今のところは)

それは、ファン、サポーターあってのクラブだから。

故ジョックステインが残した ”Football without fans is nothing”( ファンなきフットボールなど意味がない)を頑なに守り続けているから。50M、100Mの選手をとったとしてもそのしわ寄せは必ずファンに返ってきます。
今のレンジャーズ戦のチケットは£49もしますが、ロンドンやマンチェスターのクラブのように£70、£80、£100にもなったら、グラスゴーをはじめとするセルティックファンは払っていけません。


そんなプラスチックな(一時的な)半分観光客のにわかファンが集まったスタジアムが、あのヨーロッパでも最高峰の雰囲気を出せるはずがありません。
PSGやマンシティ、チェルシーのスタジアムがセルティックパークの雰囲気に果たして勝てるでしょうか。
試合は勝つかもしれませんが、一時的にはファンが拡大するでしょうが、長年愛し続けたファンはそんなことを望んでいません。

・・・あれ、負けた腹いせに思いっきり脱線してしまいましたが、まだ珠玉の5試合が残っています。
PSGも3ヶ月後のパルクデプランスでは、同じチーム状態でいるかはわかりません。
まだまだ、夢のチャンピオンズリーグは始まったばかり、次のアンデルレヒト戦を楽しみましょう!

MON The Hoops!