Hail Hail
2017年1月4日(水)
夜中に何度かトイレで目がさめるが、7時ごろ起床、6時ごろにマークが仕事へ出かける物音がしていた。
起きてきたサンドラと挨拶。
ティーは?と聞かれたのでもらうと、グリーンティがあるというのでグリーンティを頼む。
出てきたのは緑茶、ではなくハーブティ。でもまあ美味しい。
朝食にベーグルサンドを作ってくれる。チーズ入り、ベーグルは熱いのが美味しい。なぜかいつもベーグルは冷たいまま歯が折れそうなくらい硬いベーグルを食べることが多くいいイメージがないのだが。基本は温めるのね。
今日はどうするの?と聞かれたので、美術館、博物館巡りでもしようかなと思ってるというとテートモダンや歴史博物館がいいんじゃないと勧めてくれる。
テートモダンはまだ行ったことがないので行ってみるよ。などと会話しているとサンドラも出かける時間。スペアキーを渡してくれ、いつでも出入りしていいよとのこと。冷蔵庫の中も自由に使ってと、なんでこんなにオープンで信頼してくれているのかが不思議。
8時半頃に出発、こっちのドアは閉める時自動的にロックがかかるタイプで、出かける時に鍵はかけなくてもいいのでスペアキーはいらないのだが、渡されたので持って出かけることにする。
歩いて駅まで行き、昨日きた方向とは逆のロンドンブリッジ行きに乗る。
ロンドンブリッジ行きはぐるっと南ロンドンを東へ回りその後ターミナルのロンドンブリッジに到着するのだが、ニュークロス駅を超えたところで、ミルウォールのザ・デンの横を通る。
ロンドンブリッジはシティにほど近い駅で多くの通勤客が降りていく。
ノースバンクにつながる、歌にも出てくるロンドンブリッジの上で、ちょっとFBライブの動画を撮ってから、サウスバンクを歩く。
キャノンストリートへつながる高架下はまだオープンしてなかったが、数々のおしゃれな露店が立ち並んでいる一角があって、ソーセージなどを焼いていた。
お昼時に来たら色々美味しそうなものが食べれそうかな。
10分ちょっと駅から歩くと左手にテートモダンの建物が見えるが、まだ10時になってないのでオープン前。すでに何人かベンチに座ってオープンを待っている。
ぐるっと付近を一周し、だいぶ開場を待つ人たちが増えてきたので一緒に並び、オープンと共に入場する。
ここは、有料展示エリアと無料展示エリアと別れているが、無料だけでも十分、この日の展示内容を見てみると5階のワークショップエリアで日本人女性のアーティストのワークショップがあるみたい。
1階から早くも理解不能な芸術作品が展示されている。
エレベーターで一気に5階まで上がってさっきのワークショップスペースまで行ってみるがまだオープンしていないようだ。
1階階段を降りて4階の展示作品を眺めて歩く。彫刻やら美術やらなんといっていいかわからない展示やらを見て、ふーんな感じでぶらぶらしてみる。
ちょっとFBの投稿やSNSのメッセージをするために館内のソファに座ってスマホをいじっていたら、いまいる反対側の館内で何やらアラーム音のような音が鳴り響いている。
何だろうと思いながらも、スマホをいじってるとさっきまで室内を警備循環していたガードマンが、アラームの鳴り響いている館との連絡通路に立ち通行を妨げている。
何か理由はわからないが、アラームがなっているのでこっちの館にはいかないで、いまいる建物内で見学するように、的なことを言っていた。
何だろう、ボヤかな?建物の名前がボイラーハウスってあったからボイラーから煙でも出たのか?
そうこうしているうちに今度は自動音声による全館放送が鳴り響いた。建物のスタッフの誘導により、全員非常階段を使って外に出るように、というアナウンス繰り返し流れてくる。
あらら、まだ30分も見ていないのにぃと、思いながらもここはスタッフの指示に従い他の入場者とともに非常階段を降りて1階まで行き、建物の裏口へ出た。
そこから外へ出る格子扉がしばらく開かなかったが、他のスタッフが解錠して外に出れるようになって、そのまま流れ解散のようになった。
一体何があって非常ベルが鳴ったのかは結局不明。
また、再入場できるようになるまで外で待っているのもあれなので、テートモダンは諦めて他の博物館に移動することにする。
歩いてテンプル駅に行き、地下鉄でサウスケンジントンへ。
駅を降りるとたくさんの家族連れ、BBCでもニュースで報道していたので、今日はかなりの入場客が押し寄せそう。
サウスケンジントンは初めて降りたが、ここは博物館が密集している「Museums」というエリア。
出口すぐにびっくりしたのが、アイススケートリンクがオープンしてたくさんの人たちが、ロンドンの中心地にほど近いところでスケートを楽しんでいる。
英国歴史博物館はスケートリンクに沿って入場者の列ができているのでそれにしばし並ぶ。イングランドもスコットランドも行列が大好きな文化。
15分ぐらい待って入場、もちろん全館無料で見学できる。
入口入るとすぐにテレビでも特集していた恐竜の化石がお目見え、しばし眺めてから、恐竜、古代生物のコーナーを回り、巨大動物、海中生物のコーナーへ、シロナガスクジラや象、トラ、いるか、キリンなど、年代物なのだろうけど今作ろうとしたら自然保護団体から抗議が来そうなレベル。
歴史博物館と言いながら、どちらかというと動植物博物館的な要素が強く他にも昆虫や魚類以外の水生生物などのコーナーや、エスカレーターで上った先には隕石や鉱物のコーナーもあって地球上の生命、自然の歴史を知ることができる。
2時間弱ぐらい見て回り、結構疲労したので外へ、他の博物館へは行かず、そのまま北へ進み、オーケストラ、ブラスバンドの聖地ロイヤルアルバートホールの前に出る。ここは映画「ブラス!」でも有名。
その隣がハイドパークなので、ロンドンの公園はあまり利用したことがないから、端っこの道路沿いだけど、公園内を散歩してみる。
この日は、曇っていていつものロンドンの陽気だが、ランニングしている人が次から次へと通っていく。
左手には公園内の湖が見えるので、しばらく歩いた後湖のそばまで行ってみる。
湖面には白鳥やらかもやらアヒルやら、いろいろな鳥がいて賑わっている。
その先には小さな橋があって、何人かの人が立ち止まって何かしている。なんだろと近づいてみると、なんと「野リス」、しかも結構そこらじゅうにいる。
リスは10年前にハイバリーの近くで見たことがあり、それ以来。
しかも人馴れしていて物怖じせずどんどん近づいてくる。手を出すと餌をくれると思って手のひらをつついてくるぐらいまで寄ってくる。
尻尾が長くてかなり可愛い。見ていて癒される。
しばらくリスを見てから、ハイドパークを出て、昼飯を食べに移動をすることに。地図で見ても一番食事ができそうなのはヴィクトリアに戻ることかな。
数年前にも歩いたウェリントン公の銅像の近くを通り、ヴィクトリアの駅へ。
後で調べたが、近くを通っていたのはヴィクトリア宮殿の裏手だった。
歩いてヴィクトリア駅に行き、駅構内のバーガーキングでハンバーガーを、カフェネロで緑茶を買って駅のベンチで昼食をとる。
駅構内のトイレが有料なのは昔からだが、また10ペンス値上がりして50pになっていた、下手すると5年後ぐらいには1ポンドまで上がるかも。
しょうがないかと思ってトイレに行ってみるとなんと無料で入れた。ここはお湯も出るし清潔だし使い勝手がいい。
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3時からこれまたハンブルグであったセルティック・サンパウリファンと再会の予定。
当初頭文字にCがつくブリットレールの駅という認識しかなかったので、キャノンストリートの駅に行く。着いてみるとここは金融の中心地バンクの直ぐ近く。
こんなところで待ち合わせか?と不思議に思っていたが、3時近くになりやりとりしていたメッセージを見直すと
「Cannon Street 」ではなく「Charing Cross」(チャリングクロス)の大間違いだった!!!
急いで地下鉄に戻りチャリングクロス駅へ、ラッキーだったのはキャノンストリートからそう離れていなかったこと。
待ち合わせから15分遅れでチャリングクロス駅到着、しかし見当たらない。
これは地下鉄の駅ではなくブリットレールの駅だろうと足早にブリットレールの駅を探すと、いた!
15分遅れだったのに待っていてくれた。
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初日のロンドンであったノエルと一緒にハンブルグに来ていたバネッサ。
彼女は普段からもろパンクな格好、つけているピンバッジにもミスフィッツなどがある。
彼女のお勧めする味のあるパブでちびちび飲みながら色々話す。
フットボールのこと、ロンドンのこと、ハンブルグのこと、彼女はアフリカ系のイングリッシュだが、もともと元彼がセルティックファンでそれからはまったのだとか。
次にマークとサンドラと待ち合わせしているので、1時間ぐらいかな、と言っていたのだが遅れたこともあり、ちょっと話が弾んで結局5時近くまで話し込んでしまった。
別れ際にバッジをプレゼントし、再会を約束して別れる。
チャリングクロスは、トラファルガー広場に非常に近いのでちょっとベタだけど久しぶりにトラファルガー広場へ。
相変わらずの大勢の観光客。
さらにはピカデリーサーカスまで歩いて地下鉄でヴィクトリアへ。
サンドラからメールが入っていてマークがすでに帰宅しているので、サンドラも帰宅したとのこと。一人でヴィクトリアからブリットレールに乗りクリスタルパレスへ。
クリスタルパレスの駅からマーク、サンドラのフラットまで、どこを曲がればいいかちょっと不安だったが、なんとか思い出しフラットまでたどり着いた。
すでに二人はリビングでくつろいでいた。
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挨拶をしてテレビを見ながら雑談。普段はマークは家でビールを飲まないそうだが、今日はここに泊めてもらう最後の夜なので、3人でビールを飲みながら、マークの作ったスープをいただく。
マークは結構料理好きで昨日一人でキッチンで何かしてるなと思ったらスープを作ってくれていた。
さらにカレーもいただいたが、スープとビールでかなり腹一杯で全部は食べきれず。カレーも美味しかったがかなり辛かった。
その後、昨日と同様サンドラの携帯でスパーズ x チェルシーの試合を観戦、ビールと腹一杯なこともあり試合中は何度かうつらうつらしていた。
雑談している時に今まで行った中で何処の町が一番好きかと聞いたら二人揃ってハンブルグらしい。さらに彼らはイギリスのエール系のビールが好きじゃなく、ラガー系の冷たいビールの方が好き、ラスベガスでもバドワイザーばかり飲んでいたし、ハンブルグでもアストラをケース買いするほどだったが、これにはそういう理由があったのか。
さらに、ロンドンへはまだ1年ぐらいでその前は出身地のグラスゴーと同じ期間ぐらいニューカッスルに住んでいた。
ニューカッスルではコマツなどの日本企業や留学生が多く日本人は意外と馴染みがあったのと、娘の友達に日本人がいたので、自分のような日本人に親近感を持ってくれているらしい。
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22時ごろになるとマークは明日また早いのでここでお別れ、感謝するとともにまたの再会を約束する。さらにバッジを多めにプレゼント、リビングの棚にはセルティックグッズがたくさんあるのだが、その多くがもらったものみたい。
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バッジの代わりにマークからセルティックの目覚まし時計をもらう。
やはりバッジは売ることよりもこうやって交換したりプレゼント用に使うのが一番自然か。結局売る時間もなくたくさん持って帰ることになってしまったが。
サンドラも早めに就寝するので、一人リビングでしばらくジミージョンストンの特集番組を見た後、11時ごろに就寝。こうして今回の旅最後の夜が終了した。
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次の日に続く。